Meister's Blog自分の言葉でお伝えします。

Posted on 09.04.2013 6:03pm

微妙な差。

僕は割と、悩むというか考える方なので、時々、ドツボにはまることがあります。
今はそうでもありませんが、美味しいジェラートとは?とか、そもそも、どういう味が良いのかというようなことを考え込んでしまうこともあります。

結局は、自分の好みや性格もあるし、今までの積み重ねという部分が大きな割合を占めることになります。
でも、ここ最近はちょっとこういう方向が良いかなというような予兆みたいなものが自分の中で感じられ、こういう時は、作るよりも何か興味があることに触れたり、考えたり、本を読んだりというようなことが大切なのかなぁと思ったりもします。

いくら悩んでも毎日ジェラートを作ることは止めれないので、もちろん、毎日ジェラートを作り続けていますし、新たな事も試してもいます。

今の取り組みの一つに以前も少し書きましたが、安定剤の改良ということがあります。
このあたりを詳しく説明するとマニアックな内容になってしまいますが、ジェラートの場合、増粘効果のため、つまりは、食感と口溶け感をコントロールするために「安定剤」という材料を使います。あくまで、総称なので、実際は豆の鞘を粉末にしたものや、海草類を粉末にしたものなどがあるのですが、種類も幾つかある上、その相乗効果などもあって、組み合わせは無限大と言えます。

今年の1月に少しお休みをいただいた時に、色々試してみて、次はこういう感じにしてみよう。ということで、新しい素材を配合にしてもらったものが、ようやく今月から使い始めることになったので、今は毎日その差を確かめながら毎日ジェラートの仕上がりも見ています。

具体的には、こういった素材にはあまり知られていませんが、精製度という問題があって、粉末状にする上で制精度が何段階かに分かれています。
実は和三盆などもそうなのですが、粉末状にする際、一番綺麗な部分だけ選別して使うと精製度が高い=純度が高い=値段も高い。という図式になるので、あまり一般的には出回らなかったり、知らなかったりすることも多いようです。

ジェラートに使う安定剤というものは、体に悪い訳ではないのですが、添加物に属しているように天然のものだからと言って多量に入れるものではなく、全体の1%も入れないくらいのものですが、それでも、味を阻害してしまう要素があります。色を見比べるとよく分かるのですが、精製度が高いものは色がより白くて、低いものは黒っぽい部分があります。

今月から使っているのは、その精製度が一番高いもので、精製していただいているメーカーの方が言うには、ジェラートに使っている実例はないそうです。コスト的な問題と、費用対効果がそこまで分からないからという理由だそうです。

でも、とりあえず、試さずにいられないので、こういう素材はあまり少ないロットでは扱ってもらいにくいものですが、メーカーの方も興味があるようで快く引き受けてくれました。

あくまで味というよりは、食感や口溶けに関する要素が強い素材なので、味が例え良くなっても、本来の機能的効果が落ちてしまえば意味がないことなので、まだまだ、じっくりと経過を見ていかねばなと思っています。

微妙な差を確認していくには、数をこなしていくしかないので、また半年から一年くらいは様子を見ながら、新しい安定剤でジェラート作りに勤しみます。