Meister's Blog自分の言葉でお伝えします。

Posted on 11.22.2013 4:19pm

旨いジェラートを作る。

昨年末くらいからのジェラート作りの大きなテーマとして、「如何に旨いジェラートを作るか」ということがあります。これは、当たり前のことのようですが、なかなか難しいものです。

単に美味しいということではなくて、「旨味」をちゃんと持ったジェラートにしたいということ。
以前少し触れましたが、ジェラートの構成要素に旨味を含んだ素材は乳製品の油分くらいなもので、それに甘みを足していくという形になります。
ここで言う旨味は、所謂アミノ酸んとかグルタミン酸という成分的なことですが、卵も入れず、乳脂肪も比較的低いジェラートを作っているので、味わい的にはよく言えば繊細、悪く言えば、淡白で薄いという印象になりがちです。

そういう意味では、和食的な考え方に近いのかなと思い、和食で使われる基本的な出汁のように、昆布や鰹、干ししいたけのような旨味をベースに持った味わい深さということが僕にはピンと来るな思ってから、ジェラートでも何とかそういう方向性に持っていけないものだろうかと考えていました。

ダイレクトに昆布。これも試しましたが、まだ実用化には至っておらず、可能性は残しつつもちょっと難しいような気もしています。
その次にこれだ!となったのが、小麦粉。
もちろん、生の小麦粉を投入するわけにはいかないので、パンをジェラートに混ぜ込むという方法を取りました。これは、パンのジェラートとして昨年から店頭にも並んでいるのですが、評判も良く、僕も素直に美味しいなと思える味わいです。

ただ、これは出発点で、例えば、今出しているようなライ麦が入ったパンを混ぜ込んだジェラートのベースに、ナッツ系が合うとか、全粒粉とチョコレートが合うとか、そういったフレーバーの下地となるようなベース作りが今後の課題です。

濃厚にすることは、油分を足していけば可能ではありますが、油っぽい濃厚さではない旨味を求めていくと、この方向性はなかなか面白いんじゃないかと感じています。
何より作るのが楽しいということもあります。何せ最終的なジェラートのフレーバーをイメージしながら、こんなパンが良いんじゃないかと想像してパンを作るところから始めるのですから。

定番フレーバーとしては手間がかかり過ぎるので難しいかもしれませんが、時々、スペシャリテみたいな形で気まぐれで出てくるフレーバーということも来年にはやってみたいなと思っています。

という訳で、一先ず今回はこの前作った複雑系なジェラートを3種類来週日替わりで出します。
「冬の夜」「山奥」「カフェコレット」という不思議な名前のフレーバーに決めました。フレーバーの詳細はまた後日。

今までどちらかと言えば、極限的に引き算したような、シンプルイズベストなジェラート作りをしてきて、自分にはあまり複雑な組み合わせのフレーバーを作るのは向いていないんじゃないかなと思っていたのですが、意外とやってみると美味しく出来る気がしてきました。
料理みたいなもので、微妙なさじ加減とか、最後の塩加減が大切みたいなことは、結構、身に付いているのかもしれません。

まだまだ、ジェラート作りは楽しく、奥が深いなぁと改めて。

それでは、来週の変なフレーバー名のジェラートを楽しみにしていてください。