Meister's Blog自分の言葉でお伝えします。

Posted on 01.26.2014 11:50pm

バナナの熟成師。

何だか変なものでお店が休みの間よりも、お店が始まって、さらにバレンタインフレーバーを作りながら、お中元の試作、母の日の準備など先の仕事が詰まりながらも、こんな時の方が楽しく、意倒筆随というものです。

今日は、お休みの間に行った熊本で出会ったバナナの熟成のお話を少し。

バナナについてはそこまでちゃんと調べたこともなかったので、今回はそういう意味でも良い勉強になりました。
私たちが知っているバナナは当然の如く黄色いバナナですが、日本では害虫の侵入を防ぐための植物防疫法によって、黄色いバナナを輸入することは出来ません。緑色のバナナを輸入して、バナナの加工業者によって熟させられ黄色くなって、私たちが知る黄色いバナナになります。

考えてみると不自然な気もしますが、そういうもののようです。

今回伺ったのは、そのバナナの加工業者と言うよりは、もっと個人レベルでバナナの熟成を代々行っているバナナの熟成師の松田さんです。
話によると、所謂バナナの加工業者はコンピューター制御によってバナナを熟成させる部屋の温度、湿度などを調整して熟成させるものだそうです。

松田さん曰く、アナログで熟成させている人は非常に少なく珍しいそうです。確かに、バナナの熟成師なんて聞いた事もありませんでした。
大きな違いは、経験と感覚を頼りにバナナの状態を逐一チェックし、温度、湿度、エチレンガスの量などを変えながら最上の状態に熟成させることだそうです。

確かに食べてみると美味しさは際立っていました。
食感が特徴的で、これが売りの一つだそうで、ポキッと手で二つに折ることができます。普通のバナナならふにゃっとなってしまって折れることはなかなかないように思うし、単に固いという訳でもなく、しっかり熟した風味としっかりした食感のバランスがとても良く感じました。

私たちのように果物を色々扱っていると、時々ぶつかる壁の一つが追熟でもあります。
バナナを自分で追熟させることはあまりありませんが、洋梨やメロンのように早めに収穫して追熟をさせることが一般的な果物の場合、例えば、一度に10kgを処理しようと思うとその熟し加減を調整する必要があります。
良い熟し加減で全部揃えないといけないので、永遠の課題とも言えるくらい大変なことです。

今回お話を聞いて、やっぱり温度と湿度、さらにはエチレンガスの量を調整するということを聞いて、想像はしていたけれど、やっぱりそうかと思いました。
ただ、バナナの場合はその産地の温度と湿度に合わせてやるそうなので、きっとそれぞれの果物、またその地域の状態に合わせてやるのがいいんだろうなとも考えました。

それと同時に、本当は樹上で完熟の状態になるのが美味しさで言うと一番なんだろうなと改めて思いました。
傷みや流通の問題などあって、なかなか実現しないこともありますが、いつかは何とかしたいなと思っています。

今回伺った松田さんのバナナを使ったジェラートもいつかやってみようと思うので、それも楽しみにしていてください。