Meister's Blog自分の言葉でお伝えします。

Posted on 01.13.2015 4:53pm

産地を巡るということ。

ただいまお店は冬期休業中。
この時期は、出来るだけ産地巡りをしたり、ジェラートの研究に充てるようにしていて、今年は昨日まで香川と徳島の産地を巡って来た。

四国は全般的に割と特殊な気候であり、土壌であり、日照条件なので面白いものが出来ることも多い。今回は香川には和三盆を、徳島には柑橘を見に行って来た。

産地巡りをする意味というのは人によって違うだろうけど、僕にとって一番大切な事は、具体的な作り方やその場所を見て来るということよりも、作っている人に会ってお話を聞くことだ。
ずっと厨房でジェラートなりお菓子なりを作っていると当たり前のことだけど、素材の大切さと言うか、どこから素材がやって来るのかという意識が希薄になってしまうことがある。毎日のようにFAXやら電話やらインターネットやらを使って注文さえすれば、指定した日時にお店に届く。

それがどんどん当たり前になってしまって、その素材の出所や、その素材に込められている気持ちが抜けてしまう。それは本当に怖いことだなぁと思う。
全て生鮮品で生き物なのに、無機質のモノに成り下がってしまうと出来上がるジェラートにも絶対影響してしまう。

だから、そんなに頻繁には訪れることは出来ないけれど、こういう機会を使って生産者の方々に会いに行くようにしている。

和三盆のように本当に歴史があるものは特にそこに込められた想いが強く、江戸時代から続く文化を守り、より美味しいものを求めて努力し続ける姿勢には驚くばかりだった。苗を守り、思いを継いで美味しさを追求されていて、気持ちの強さを感じられる。
神山のすだちも同じように樹齢200年の原木の樹を守りながら世代交代しながらすだちを作っていた。

美味しいものを作る。ということは、基本的には気持ちなんだと改めて感じた旅だった。
料理は愛情。と昔から言うけれど、確かにそういう要素は強いのかもしれないとも思う。効率や化学的要素だけではきっと本当に美味しいものは出来ないんだろうと思う。
生産者の方々もただ美味しいものを作って、自分で美味しいからと言って満足するものではなくて、より美味しいものを作って誰かに満足してもらうために追求し続けているということをおっしゃっていた。

自分が満足するためではなくて、誰かに喜んでもらうために作る。
そういう原点回帰みたいなものも出来た。

明日からまた気を引き締めてジェラート作りに臨もう。