Meister's Blog自分の言葉でお伝えします。

Posted on 02.28.2015 4:40pm

不確かな味覚。

和三盆のジェラートはプレミアム価格にしてるので、ちょっと敬遠されるかなと思ってはいたのですが、あまり関係なくよく選んでいただけています。
評判も良くて、何度も食べに来て下さる方も多くて嬉しい限りです。
かく言う僕も、本当に毎日食べています。時々、中井さんが一番好きなフレーバーは何ですか?と聞かれると、いつも困ってプレーンなミルクでしょうか。と答えてしまうのですが、今は和三盆!と即答出来そうです。

和三盆は糖の1種類なので、今まで作ってきたメープルや黒糖などと同じジャンルと言えるけど、比べると一番風味が分かりにくいかもしれない。
和三盆の味を知っていれば、あ、和三盆だ。と気付くけれど、知らない人が食べるとどう感じるか聞いてみたいところでもある。

僕たちの味覚というのは意外と不確かで、情報や見た目や雰囲気だけでも大きく左右されるものだし、知らない風味に対しての許容量みたいなものが人によってまちまちなんだろうと思う。
例えば、今出しているシナモンナッツというフレーバーがあって、ヘーゼルナッツとピーカンナッツと胡桃とアーモンドが入っていて、シナモンを効かせているフレーバーなので、シナモンナッツという名前にしている。
こうやって入っている素材を知ってから食べるのと知らないで食べるのとでは全然感じ方も違ってくるので、本当はシナモンナッツという名前ではなくて例えば「森の香り」みたいなフレーバー名で食べてもらって、もう少し純粋に風味を楽しんでもらいたいなという思いもある。

また、和三盆のように何味と言葉でハッキリと説明しにくいけれど、美味しい。みたいな風味もまた良いなと思う。
ごちゃごちゃした味ではなくて、シンプルだけどハッキリしない美味しさみたいなジャンルが個人的には結構好きなので、少しずつこういうジャンルのジェラートは作っていきたいなと。

味覚は人それぞれ違うし、それぞれが培ってきた舌があるので僕たち作り手はある程度幅を持ったフレーバーを狙いつつも、的を絞った味作りもしていかないといけない。
誰が食べても美味しい。ということは逆に考えると少しつまらないのかもしれないし、考え出すときりがない。結局は、自分が美味しいと思うものを作るということに落ち着くのだけど。

さて、5周年フレーバーもそろそろ試作を終えて製造するタイミング。5周年フレーバーの名前は「シンチェリータ」。あまりハードルを上げたくはないけど、5年間の集大成となるようなフレーバーになればなと思って作ろう。