Meister's Blog自分の言葉でお伝えします。

Posted on 01.21.2016 1:51pm

伝統とセンス。

おかげさまで充実した1週間のお休みとなりました。
今回は、愛弟子の伊澤くんのところ(栃木)に苺を見に行ったり、色々案内してもらったり、日光へ東照宮に初詣に行ったり、金沢では美味しい魚を食べたり、マルガージェラートに行って色々ジェラートのお話が出来たりと充実した忙しい1週間でした。
ギリギリまで仕事を詰めていたので、今回の旅もギリギリに決めて思い付きでパッと行ってきたという感じでした。結局、貧乏性なのかのんびり温泉にでも使って1週間過ごすか。という風に出来ないのが性分なようです。

僕にとっての旅は、誰かに会うということを欠かさないようにしていて、今回も遠くにいる会いたい人に会えて良かったです。全ては出会いだからね。という言葉を大切にしていこうかなと思っています。

日光や金沢では伝統を、伊澤くんとはセンスを学べる楽しい時間となりました。

特に伝統的なものを見に行こう!と思って日光と金沢を選んだつもりではなかったのですが、結果的にどちらも古き良きものに囲まれた場所でした。
昔からお寺巡りは好きだったし、京都や奈良も近くてよくお寺巡りをしたものですが、関東圏は遠くてほとんど行ったことがなかったからというのもあるし、東照宮は特に特別な場所で他とは違う印象が強かったです。

そして、金沢の街を歩いていてたまたま見つけた、僕の尊敬するデザイナーの柳宗理記念デザイン研究所に書いてあった一節を。
「伝統は創造のためにある。伝統と創造を持たないデザインはあり得ない。」
これはデザインについて書かれた一節ですが、この1週間の間ちょうど伝統的なものと新しいものを見て、色々考えていたところ、本当に偶然この一節を目にすることになって不思議な感じでした。

話が少し前後しますが、栃木では伊澤くんに案内してもらって、伊澤くんがやっているL’ape Ronza(ラーペロンツァ)というレストランでご飯を食べて、茨城にあるCafé La Famille(カフェ ラ ファミーユ)さんにも連れて行ってもらいました。
どちらも、センス溢れる素晴らしいお店でとても良い刺激をもらいました。ファミーユさんは、東京でも見つけることが出来ないであろうセンスと統一感とブランディングで、本当に素晴らしいお店でした。
10年かけて、自分たちで作り上げること、良い感じに使い込んで馴染ませていくこと、勉強しながら植物も育てていくということ。こんなことは、なかなか並大抵の人では出来ないことだろうと思います。
誰かにデザインしてもらったり、真似したりするだけでは出来ない良さがしっかり作られていました。少しだけオーナーの奥沢さんともお話させてもらいましたが、奥沢さんも含めてお店そのものという感じで、人と共にお店も成長している良い例なんだと思いました。

ラーペロンツァは、イタリアの田舎にあるようなレストランバールみたいに、若いカップル、お年寄り、お子さん連れなど幅広い客層で、本当にイタリアの田舎に来たみたいな気分になります。
まだ2年も経っていないけど、その街に馴染み始めている感じがして、お店の人もお客さんもどんどん馴染んで、お店も良い感じに褪せてきたりして、もっと良い感じになっていくんだろうなぁという予感がします。

自分たちのことってあまり上手く客観視できないところもあるけど、こうやって色々なお店を見ていると良いお店の良いところというのは、見つけることができるようになった気がします。いつも上手だなぁとか、センスが良いなぁとか羨ましい目で見ています。

お店というのは、自分と共に成長して精神的な意味だけじゃなくて、物理的にも良い感じに木の色が変わってきたり、使っているものも良い感じになってきたり、そういった年の経過と共に変化して成長させていくのが良いなぁと思います。

そして、先に書いた柳宗理の言葉のように、いつの日にか創造したものが伝統になるようなお店であり、人でありたいなと思います。

センスの良さということは、全てのジャンルにおいても、どんな仕事においても関わることなのに、センスを磨くという言い方もしますが、実際、何をすればセンスが良くなるという明確な方法はないのではないかと思います。
技術と違ってセンスというものは、より不確かなものだけど、もの作りにおいてもとっても大切な要素であることは間違いありません。

センスが良いということがオシャレと同意語みたいに使われがちな気もしますが、どちらかと言えば「物事の考え方や見方」が優れていることなんだろうなと思っています。
そういう意味では、僕はセンスが良い人を見つけるのが割と上手くて、センスが良い人に付いて行けば自分も少しはセンスが良くなるんじゃないかと思って、そうしてきたのかもしれないなと思います。

俺はセンスが良いからね。なんて思えるはずもなく、どうしてもネガティブな風に考えてしまうけど、あの人はセンスが良いなと思うことは時々あるし、そういう人が作り出すものが好きだから、昔も今もセンスが良いなと思うモノや人には積極的に関わるようにしています。まぁ、そんなに起こることでもないのだけど。

この休みで幾つかお店を見させてもらって、お話しさせてもらって感じたのは、良いセンスで作り上げたものを細部までしっかり作り込んでブランディングしていけば、大抵の場合、お客さんも付いてくるんじゃないかなということです。こういうブランディングというものは、いいことずくめでマイナス要素は思い付かないくらいです。
やり過ぎや、作られ過ぎ、オシャレ過ぎて入りにくいというようなこともあるでしょうが、そのへんのさじ加減も含めてセンスなんだろうと思います。

それに、美味しさもまた技術よりも最終的にはセンス。ということもよく耳にします。
僕もそんなセンスが良い人にれればな。。。と思っています。なかなか、なりたくてなれるというものでもないでしょうが。。。

さて、リフレッシュも出来たし、色々な場所と色々な人から良い刺激ももらったので、明日からまた美味しいジェラート作ります!