Meister's Blog自分の言葉でお伝えします。

Posted on 02.27.2016 1:42pm

梅農家を訪ねて。

今日まで遅い正月休みで、梅の生産者を訪ねて和歌山はみなべ町まで行ってきました。
気が付けば、北は北海道、南は九州まで色々な産地に少しずつ行っていることになります。時々、立派なことですね。みたいに言われることもありますが、これは殆どライフワークみたいなもので、ただ好きなんです。

生産地を訪れて、生産者の方とお話したりするのも楽しいし、勉強になるので好きなことであって、別にそうしたからと言って、美味しいものが作れるようになる訳ではないけれど、そこでしか感じられないことって沢山あって、そういう積み重ねを少しずつ重ねていくことは僕にとっては美味しいジェラートを作る一つのプロセスなのかもなぁという思いがあります。

今回は2日間も生産者の方にお世話になってしまい、半分は観光案内してもらいながら、梅のこと、プライベートのことなど本当に色々なお話が出来ました。

個人的なこととか、専門的技術的なこととか書けないこともありますが、梅について少しまとめてみましょう。

みなさん、梅と聞くと何を思い浮かべますか?

梅の食べ方を大きく分けると、梅干と梅酒の2つです。細かくすると、ジェラートにしている完熟梅とかシロップとか、梅酢とかもっと色々ありますが。
よく考えるとこの2つの梅が全く同じ素材だということも知りませんでした。収穫のタイミングが違うだけで、元々は同じ木から採れる梅です。
和歌山は梅の産地として有名で、南高梅という大粒の品種が有名ですね。

それと驚いたことの一つに、梅干は農家の方が天日干しするところまで行うということです。考えたこともありませんでしたが、一般的には梅干は白干と言って、塩漬けにして天日干しにして、プレーンな梅干を作るところまで農家で行うそうです。
そのあと、加工する会社が味付けにしたり、減塩したり、紫蘇に付けたりして商品化されます。昔ながらの梅干は、白干のままの酸っぱい梅干だったようですが、食の好みも食習慣も変わって、今では甘めの梅干が主流のようです。

小さい頃から当たり前のように食卓にあった梅干だけど、そんな流れで作られていることなんて考えもしませんでした。

梅の収穫期は6月から7月頃で、1年に1度、この時期だけの収穫となります。
失礼な話ですが、じゃあ、他の時期はすることないのかな?と思ってしまいますが、そんなことはありません。
収穫が終われば、すぐに先に書いたように梅干し作りをしなくてはいけないし、すぐに翌年の準備に取り掛からないといけません。

僕が感じたのは、梅を作る工程というのは一つの完成された世界と言うか、循環みたいなものです。
秋から冬にかけてはひたすら剪定という作業があって、要は間引いて大きな果実を作るための大切な作業で、これを1本1本かなりの量を剪定していかないといけません。この剪定の方法で日の当たり方、育ち方大きく変わってくるのでとても大切なことだそうです。
1本1時間はかかるそうで、それが何百本とあるので果たしない作業になります。でも、この剪定をしないとちゃんと実がならないし、木自体も剪定せずに放置すると数年でダメになってしまうそうです。
なので、その剪定された枝の量も膨大ですが、この剪定された枝は堆肥となりまたその土地に還っていきます。
ゴミになるようなものはなく、全てがその土地に還元され、また新しい植え付けがされ、一つの木が40年以上実を作り続けます。

そうやって、全てが上手く循環する手助けを農家の方がしているような印象を受けました。
野生に自生しているものも自然かもしれませんが、人が良い具合に梅たちが気持ち良く育つように導いてあげているような、優しい感じがしました。

ちょうど、剪定が終わったところで、そんな木々を見ていると、とても立派で、誇らしく、気持ち良く春を迎えるぞ!というような表情をしていました。綺麗に剪定された木々はアート作品のようにも見えました。

自然と密接に関わるような毎日を過ごしたことなんてないからか、とても立派なことに感じました。大雨が降ろうが、台風が来ようが関係なく梅の木と向かい合う姿勢は本当に素晴らしいなと思うと同時に、僕ももっと頑張らないとなぁとも思いました。

まずは、今年も美味しい完熟梅のジェラートを作ります!梅の季節をお楽しみに。

それにしても、360度全面梅の果樹園は圧倒的な数の梅の木々で本当に凄い光景でした。あんな光景はなかなか見れるものでもないし、とても良い経験となりました。