Meister's Blog自分の言葉でお伝えします。

Posted on 05.29.2016 12:45pm

記憶に残るもの。

人の記憶なんて曖昧だけど、月並みだけど華々しい記録よりも、誰かの記憶に残るものが作れたらいいなといつも思う。

記憶というものは、繰り返すことで覚えるものだそうだけど、そうでなくても覚えていることもある。それが、「感情を伴った出来事」だそうだ。

確かに、自分の記憶を辿ると一生懸命勉強したことよりも、嬉しかったこととか、悲しかったこととか、そういった感情が合わさったことの方が覚えていることが多いかもしれない。

味も同じようなところがあって、美味しいだけでは記憶に残らないこともあるように思う。
初めて行った海外がイタリアで、そこで食べたジェラートはやっぱり印象的だったからよく覚えているし、味そのものと言うよりは、食べたイメージとかその時の自分とか、そういったことも合わせてよく覚えているもの。
また、どちらかと言えば、一人よりも誰かと一緒に食べたものや、一人であってもお店の人との関わりがあったものの方が記憶として残っていることが多いようにも思う。

だから、ちょっとしたことで誰かの記憶に残るということもあるのだと思う。
卒業式の帰りに食べたとか、初めてのデートで食べたとか、旅先で食べたとか、ほんの些細なことでも、何か感情を伴った時に食べたものというのはとても印象に残っているものなんだろう。

不思議なもので、例えば、仕事で大失敗して嫌な思い出だけど、その日に食べた物が凄く美味しかったなぁと記憶していたりもする。必ずしも、良い思い出=美味しい思い出とも限らないようだ。

記憶というものは、こうやって何かと何かのセット。
みたいに覚えていることが多くて、本当に些細なことでも何かとセットな方が誰かの記憶に残り易いだろうから、お店の店員さんが可愛かったとかカッコ良かったとか、優しかったとか冷たかったとか、そんなことでも意外と残っていたりするものだから、僕たちはできるだけ味とは別のベクトルでもお客さんの心に残るようなものを提供したいなと思う。

具体的に何かを意図的にするという訳ではなくて、ちょっとした優しさみたいなものが常にあるといいんだろうなと思う。それが作ったものではなくて、自然と自発的に出てくるようなものがきっと、誰かの心にちょっとしたきっかけで残るような気がする。

感謝されたいとか、評価されたいとか、有名になりたいとか、そういったことってあまり興味がなくて、もちろん、全くありません!というほど卑屈ではないけれど、一人でも多くの人の記憶に残るようなジェラートだったり、お店だったりであればいいなと思う。

そして、それは僕が作ったもの。ではなくて、「僕たちが生み出したもの」であると尚更嬉しい。