Meister's Blog自分の言葉でお伝えします。

Posted on 02.28.2019 10:30am

ジェラートを作る機械のこと。

昨日、僕がジェラートを作り始めた頃から歩みを共にしてきたフリーザー(ジェラートを作る機会)とお別れをして、今日、新しいフリーザーがやって来ました。
お店を始める前から使っていたので、10年近く連れ添ったことになります。考えだすとなかなか感慨深くなるくらいお世話になりました。

フリーザーのことを、イタリア語では「mantecatore(マンテカトーレ)」と呼びます。
例えば、リゾットを作る時に、最後に混ぜながらツヤを出して仕上げるような作業をmantecare(マンテカーレ)と言います。ジェラートも同じように冷却しながら、撹拌して混ぜながら固めていくので、おそらく、そう言う名前になっているのでしょう。

ジェラートを作るにはこのフリーザーが不可欠です。
冷やしながら固めるだけの機械と言えばそうですが、ジェラートの核となる部分ということもあって、奥が深いところでもあります。
メーカーによって、仕上がりが違うこともあって、ジェラテリアをこれから始められる方からは、どこのマシンが一番良いですか?と聞かれることがあります。

フリーザーは値段がかなり張ることもあって、一度買うと数年間はずっと使うことになるので、色々なフリーザーをデイリーに使える機会なんてほとんどないのではないでしょうか。
一応、日本で手に入るフリーザーの情報は一通り把握しているし、それぞれの機械的な特徴は知識としては知ってはいますが、実際、ほとんど使ったことがありません。
なので、どの機械が一番良いかは全然分かりません。

尚且つ、フリーザーもあくまで道具なので、その特徴を理解して、使いこなすことが大切なのだと思います。イタリア製のあそこのフリーザーを使っているから美味しいジェラートが出来るとは思われなくないなとも思います。道具を使いこなすのは作り手であり、味を作り出すのも作り手だと思うからです。

とは言え、10年も使っていると良し悪しもよく分かってきて、時代の流れと共にフリーザーも進化してきているので、本当はリスタートに合わせて買い換えたかったのですが、そこまで余裕もなく、一年遅れとなりました。

新しいフリーザーの機能として、回転速度を自由自在に変更できることが大きな点です。
フリーザーは、洗濯槽みたいな中にジェラートの原液みたいなものを入れて、大きなプロペラのようなものがグルグル回転して、空気を抱き込みながら、冷やし固めてジェラートになっていくのですが、この回転する速度には前々から興味がありました。

理論上は0℃〜-5℃くらいに空気が抱き込みやすい温度とされていて、生クリームを泡立てるようなもので、回転速度が速い方が空気をより抱き込みやすいはずです。
「はず」というのは、あくまで理論上でまだ試せていないからですが、早ければ早いほどオーバーランが高くなるのか、どの温度帯でどのくらいのスピードで回転させればどうなるか。というようなことはこれからじっくり取り組んでいきたい課題です。

たぶん、急に画期的に美味しくなった!というようなことはなくて、小さな積み重ねだと思うので、少しずつ自分好みなジェラートの状態に近づけることができればなと思っています。

また、冷却能力も高まって、単純に製造能力も上がったので、繁忙期には大いに役立ってくれそうです。

当分の間は慣れない機械と恐る恐る接して、少しずつ仲良くなれればなと思います。