きょうもジェラート日和。

9年目の、はじめまして。

「はじめまして」はもちろんのこと、初対面の人との挨拶の言葉です。僕たちのような商売は、8年間、お店を同じ場所で同じスタッフと共に営業してきたとしても、まだまだ「はじめまして」のお客さんの方が多いものです。そういう意味では、本来、毎日、一期一会という気持ちを持って臨むべきことなのかもしれません。そして、世の中の大半がそうであるように、2度目、3度目と足を運んでもらうことの難しさを日々感じています。年月を重ねることで、自分たちの技術やサービスを研鑽し、より美味しいジェラート作りに取り組んできましたが、一方で日々に慣れてしまい、新しい発見や新しい気持ちで臨む姿勢に物足りなさを感じてもいました。だからこそ、「はじめまして」の大切さを改めて考え直し、2018年3月11日、8周年の日に合わせてお店を改装し、色々なことをリスタートしました。

コンセプトや自分たちのスタンスは変わっていませんが、ショーケースを変更し、インテリアを大きく変えて、ジェラートの状態をより良くし、配合や作り方を考え直した部分もあります。気持ちを新たにする。ということは、何かきっかけがないと難しいもので、この機に今まで培ってきたことを一から見直して、また新しいお店をみんなで始めるつもりでリスタートに臨んでいます。自分たちが飽きないことも大切で、自ら刺激を与え、新しいチャレンジができるような環境作りという意味もあります。

お店の改装に合わせて、ウェブサイトもリニューアルしました。時代は日々、変化しウェブサイトの在り方もまた変化し続けている中で、今まで以上に自分の言葉を伝えるべきだと考え、今回のリニューアルは読みものとしての側面を強く打ち出すことにしました。ウェブサイトもまた一期一会としての役割があるのかもしれません。

一期一会という言葉の由来は、「茶会に臨む際には、その機会は二度と繰り返されることのない、一生に一度の出会いであるということを心得て、亭主・客ともに互いに誠意を尽くす心構えを意味する。」とされています。

僕自身、スタッフやお客さん、生産者など関わってきたみなさんに店名の “SINCERITA” の如く、誠意を持って接してきたつもりです。そうすることで、相手もやはり同じように接してくれることがほとんどではないかと感じています。一方通行でない、双方とも誠意を尽くす心構えであることの大切さをようやく、少しずつ理解できるようになってきました。ジェラートを作ってきたから、こんなにも沢山の素晴らしい出会いがあったのだと思うと、なんとなく始めたジェラート作りも、まんざらでもないなと思う次第です。

改めて。9年目にリスタートしたお店と僕たちと、「はじめまして」。

Posted on 03.11.2018

中井 洋輔 Yosuke Nakai

1980年神戸生まれ。2002年より主にインテリアデザインを学ぶため渡伊。約2年イタリアで学んだのち帰国後はインテリアデザイナーとして活動する。イタリアではジェラートを食べ歩き帰国後は日本でも色々なアイスやジェラートを食べるも、ピンと来るジェラートがなかったため2009年より自らジェラート作りを始める。半年ほど東京のジェラテリアで修行し新規ジェラテリアの立ち上げを行い、2010年よりジェラテリア・シンチェリータを開業。